【概要】
北海道の近世から近代にかけての(和人の)象徴的な漁業に鰊漁があります。余市は小樽から北方面(海で言うと函館方面)にある漁港で、鰊漁で栄えた地域です。地元の書店が地元の産業の実態を伝えてくれています。
鰊は食べることはもちろんですが、肥料(鰊粕)としての用法も重要で、絵葉書にはその両方の加工過程が示されています。ウインチが写真中ありますがそのほかに大規模な機械化はまだ行われていないようです。
【内容】袋付10枚
タテ網網起こし(夜中)/ウインチにで陸揚げ/差網鰊ハヅシ/生鰊荷造り/生鰊輸送余市駅付近/身欠結び及ひ干燥場/鰊粕焚き/鰊ツブシ/鰊粕干燥/鰊粕俵詰め
【撮影・作成年代】大正7(1918)年~昭和8(1933)年
通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記のため。また、あまり漁港が機械化していない点、昭和5年以降余市のある後志地方で鰊の不良が続く点から、大正時代か昭和入ってすぐの絵葉書ではないかと考えています。
【作成】大関書店発行
現役で今なお余市で文房具店・書店を経営されています。
コメント