【概要】
現在の札幌中心部からみると南西方面にあたるでしょうか。大正7年、円山・伏見・山鼻の農家が藻岩村蔬菜組合を結成します。それに先立って、明治の末頃から円山では朝市が立っていたそうです。大正時代は組合化が進む時期で、朝市の組織的運営も図られた時代だったのでしょう。絵葉書が作成された時期は、藻岩村蔬菜組合円山販売場として活動し、北海道の首都へ食糧を供給していました。
絵葉書はとってもいい感じで、賑わう朝市の様子や人々の表情がわかります。他に、野菜の供給源である畑や温床なども被写体として捉えており、バランスよく絵葉書が作成されている印象を受けます。
なお、『新札幌市史』に藻岩村蔬菜組合や円山の朝市への言及があり、参考しながら文章を作成しました。
【内容】包紙1、絵葉書5
市場(全景) 藻岩村蔬菜組合円山販売場/市場(一部) 藻岩村蔬菜組合円山販売場/馬繋場 藻岩村蔬菜組合円山販売場馬繋場/温床 藻岩村ノ温床/蔬菜畑 藻岩村ノ蔬菜畑
【撮影・作成年代】大正7(1918)年~昭和8(1933)年
通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記のため。また藻岩村蔬菜組合の結成が大正7年のため。
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