【概要】
熱海温泉にあった磯辺館の戦前絵葉書です。すでに閉館していますが、昭和年間の後半まで営業していたようです。年代不明ですが、当時のパンフレットを掲出されているブログがございますので、ぜひご覧いただけたらと思います。
『昭和~平成前期のホテルや旅館などのパンフレット』様の「【熱海】ホテル磯辺館 [熱海温泉]」の記事です。
包紙の表記には時代の雰囲気を感じます。「茶代廃止」「給仕料一割」の文言に注目してみましょう。茶代とは今風に言うとチップのことです。給仕料は現代ではサービス料と言い換えられているでしょうか。大正時代から昭和初期にかけて、茶代を廃止し、給仕料を明確化する動きが生まれます。多くの人が旅をする時代になったことで、茶代の相場や作法に惑うケースを回避し、料金を給仕料で明確化するようになったわけです。茶代の文化は奥ゆかしく給仕の情緒を持つものではありますが、大衆が旅行に参画する時代になり旅館側も茶代を維持するか否か、差別化が進んだ時期なのでしょう。
【内容】包紙1、絵葉書3
全景・海水浴場/客室より見たる魚見崎の眺望・梅園/錦ヶ浦・浴場
【撮影・作成年代】昭和8(1933)年以降~
宛名面の表記が右から「郵便はがき」のため。
【作成】不明
宛名書信面に作成者と覚しい印字がありますが不明瞭で確定できませんでした。
コメント