概要
京都府宮津の天の橋立。その目前で現在も旅館を経営している対橋楼の絵葉書です。内部は5枚。観光地の絵葉書は風景が多く現在と違いが少ないケースが多いのですが、この絵葉書は天の橋立界隈の人の営みがわかる写真が多く含まれ見応えがあります。
対橋楼の淵源は、天の橋立直近の寺院知恩寺文殊堂の門前で餅を売っていた勘七茶屋にあります。その後知恩寺に旅館経営の許可を受け明治初年(1868年)に対橋楼の経営が始まったそうです。昭和5(1930)年には与謝野鉄幹・晶子夫妻も逗留するなど由緒を現代まで刻んできました。詳しくは対橋楼ウェブサイトをご覧ください。写真データも多く見応えがあります。
絵葉書中には「勘七食堂」内部のものが含まれ、伝統の「勘七」の名乗りがモダンな食堂に使われていたことがわかります。
【内容】
対橋楼本館/廻旋橋を隔てて対橋楼を望む/楼上より見たる小天橋の一部/対橋楼食堂内部/天の橋立全景 対橋楼
【作成・撮影年代】大正7(1918)年~昭和8(1933)年
通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記から判断。
【作成者】文殊対橋楼
【状態】
包紙箔押し青色彩色。箔押しが深く裏面まで至っており味があります。色もかっこいいです。
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