【概要】
石川県加賀市にある潟湖「柴山潟」。江戸時代、この柴山潟にお湯が湧いていることが発見されて、苦心の果てに明治15(1882)年に開湯したのが片山津温泉です。柴山潟は今江潟・木場潟とともにかつて加賀三湖と呼ばれており、今江潟は全域、柴山潟は6割が戦後に干拓され農地になっています。
温泉は戦前から発展し、戦後は昭和60年代~平成初期にいたるまで歓楽温泉として栄え、バブル崩壊とともに苦境に立たされた歴史があります。(歓楽温泉、気になる人はこの単語で調べてみてください。)
2000年以降には福祉施設の建設があり、そして近年では新興の旅館・温泉施設が片山津温泉の旅館を買い取り、地域にあらたな息吹を吹き込んでいます。
矢田屋は明治29年開業の老舗。この地を水害が襲った年に開業しました。平成24(2016)年に湯快リゾートグループに統合されたそうです。湯快リゾートのブログが詳しく歴史を紹介しています。これによると、絵葉書に写る建物は大正時代の新築のもののようです。
そして現在、湯快リゾートグループはこの矢田屋を、なんとワンちゃんと一緒に泊まれるホテルにリブランディングしています。
干拓・開拓の歴史を持つ美しい潟湖のほとり。開湯が叶い旅館業が始まり、戦後は歓楽街としての貌もあり、その後、愛犬と泊まれる宿にリブランディング。地域とともにダイナミックに歩みを進めて現在に至る温泉宿の絵葉書です。






【内容】5枚1セット
広間 浴場の一部/浴場及び茶室の外部/撞球場 (旅館全景)/客室 玄関/柴山潟見たる全景
【撮影・作成年代】大正7(1918)年~昭和8(1933)年
通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記から判断。旅館の新築が大正末期とのことですので、もう少し年代を絞ることができるかもしれません。
【作成】加賀片山津温泉 矢田屋
【体裁】かっこいい
トーンを抑えたカラー版の絵葉書で渋くてかっこいいです。枠線の銀も高級感があり、かつ説明文章の朱色とあいまって全体に調和している印象を受けます。個人的にとてもセンスを感じる絵葉書です。
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