山代名勝絵葉書

旅館・温泉街
山代電車駅

【概要】

石川県の加賀温泉郷のひとつ、山代温泉の絵葉書です。温泉そのものよりも、山代温泉街の風光や社寺、関連施設が主役になった絵葉書で、調子の良い唄い文句が添えられています。この歌を調べてみたのですが、現在「山中節」として伝えられるものに近い歌詞のようです。山中節はお隣の山中温泉で歌われる内容で、当時のことですから同じ様な音頭で様々に歌詞を変えて近隣地域で唄われていたことと想像されます。

山代電車駅は加賀温泉郷を北陸本線と結んでいた私鉄の一つで、地元資本で運営されていました。北陸鉄道加南線と総称される路線の一部です。

なお令和年間に入ってから、絵葉書にも記録される萬松園や付近の廃業旅館一帯を地域住民と行政とが一体になって活用していこうとする動きがあるようです。造園系にも強い建築コンサルティングが加賀市より委託を受けて概況を把握した報告書がネット上に上がっています。温泉の由緒や現状がよくわかる資料で途中戦前の絵葉書も資料として使用されています。

報告書からは、温泉や付近の景観を大切に未来へ残していこうとする動きがわかります。

【内容】8枚

山代電車駅/金沢衛戍病院山代分院/大聖寺川の上流/萬松園/薬師堂/二天の橋/萬松園三日月台/浴場

【撮影・作成年代推定】大正7(1918)年~昭和8(1933)年

通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記から判断。

【作成者】不明

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