【概要】
静岡県沼津市に所在する伊豆三津浜(みとはま)。この辺りから西伊豆海岸は連綿と美しい海岸に旅館が連なる観光地が続きます。そして海の向こうに霊峰富士。そんな西伊豆の玄関口とも称される三津浜で古くから名を伝える旅館松濤館の戦前の絵葉書です。
おそらく現在もある松濤館と同じ場所に位置しており、手前側の砂浜で海水浴が行われていたことがわかります。写真の「海水浴」は子供たちが整列した様子がうかがえますので、どちらかといえば「水練」の意味合いを持つ風景なのかもしれません。
またこの一帯は淡島を見越しての富士山が大変美しく、かつての絵葉書にもこれが残されています。松濤館Facebookの令和5(2023)年元日の投稿を見ても、同じようなアングルで写真が撮られており、今も昔も三津浜のビューポイントたりえていることがわかります。もちろん、手前の海岸や舟の様子は時代の変化が見て取れます。でも二つの写真を見比べると、時代の移り変わりをしみじみ思うと同時に、さらに今から100年後には、三津浜ではどんな風景が富士山の風景に花を添えているのか、ちょっと想像したくなります。
【内容】
松濤館/松濤館と海水浴場(2枚)/松濤館楼上より見たる富嶽/松濤館庭園より富嶽を望む
【撮影・作成年代】昭和8(1933)年以降~
宛名面の表記が右から「郵便はがき」のため。
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