花巻温泉 絵葉書

旅館・温泉街
剣岩より台川を望む

【概要】

岩手県花巻の西部の山間に点在する温泉地の一つ、花巻温泉。大正12(1923)年に地元の実業家金田一国士の手により開発が始まり、昭和戦前期には絵葉書に残る動物園や貸し別荘をはじめ、テニスコートやスキー場・プール・公会堂などが出揃い、一大行楽地として発展したそうです。私は北海道に住んでいるのでなんとなくわかるのですが、地元の実業界で成功した人の中には、観光開発に手を染める方が少なくありません。近世からある温泉街のような情緒ある行楽地を、地元にも。そんな想いが様々な場所で実現されはじめます。うまくいくことも、そーじゃないこともありましたが、そうした時代の挑戦が、現代の風景に確実につながっているのだと思います。

【内容】包紙1、絵葉書10

苧纏ヶ瀧/剣岩より台川を望む/松雲閣と別館/千秋閣全景/花巻温泉全景/動物園の一部/別荘街/苧纏ヶ瀧より台温泉へ/遊歩道/釜淵の瀧

【撮影・作成年代推定】大正12(1923)年~昭和8(1933)年

この地の観光開発が本格化した大正12(1923)年以降、通信欄の罫線が宛名面の2分の1の位置にある点、右から「郵便はかき」の表記で昭和8(1933)年が下限と推定。

【作成】カジカ屋

包紙にマークあり。また書信面に亀印のトレードマークあり。

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